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認知症になると顔つきが変わる?初期症状も紹介

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顔つきは、気分の浮き沈みといった心の状態だけでなく、持病によっても変化することがあります。

そんな顔つきの変化で、認知症になっていることに気づくことができるのをご存じでしょうか。

 

本記事では、認知症特有の顔つきや、初期症状をお伝えします。

「健康寿命を延ばすために、認知症を早期発見したい」とお考えの方は、本記事でご紹介する内容をご参考になさってください。

 

認知症の概要

 

認知症とは、さまざまな要因から、脳の神経細胞のはたらきが徐々に悪くなることで、“日常生活に支障が出るほど、記憶や判断力などの認知機能が低下した状態”を指します。

 

認知症は、年齢を重ねるごとに発症するリスクが高まるとされており、2020年時点で、日本における認知症患者数の推計は、600万人程度に上ります。

高齢化が進む日本では、今後も患者数が増えつづけることが予想され、2040年の認知症患者数の推計は、800万人程度だといわれています。

 

とはいえ、年齢を重ねると眼鏡をどこに置いたか忘れたり、2階に何を取りに行ったのか思い出せなかったりと、ちょっとした物忘れは誰でも起こるものです。

認知症と、このような加齢による物忘れをどのように見分ければよいのでしょうか。

認知症・加齢による物忘れの違いを、下記の表にまとめました。

 

認知症・加齢による物忘れの比較

チェック項目 認知症による物忘れ 加齢による物忘れ
体験したことをどこまで忘れているか (例:食事) 食事したこと自体を忘れる 食事のメニューを忘れる
物忘れの自覚があるか
日常生活で支障があるか
物忘れは進んでいるか 進む 極めて徐々にしか進まない

 

認知症の物忘れと加齢による物忘れでは、自覚症状があるか、日常生活が問題なく送れるかどうかで差が出ます。

 

直近で起こったことを忘れてしまう“うつ病”の物忘れや、意識が曖昧なまま興奮したり、怒りっぽくなったりする“せん妄”も、認知症に似た症状の一例です。

 

このように、認知症は患者さまの性格やほかの病気の症状から、早期に発症を判断することが難しい傾向があります。

 

参照元:政府広報オンライン 知っておきたい認知症の基本

 

参照元:厚生労働省 認知症施策の総合的な推進について

 

知症予備軍を見分ける

脳がダメージを受けていない状態で治療するためには、認知症予備軍であるMCI(Mild Cognitive Impairment)の段階で気づくことが理想的です。

MCIは、「軽度認知障害」ともいわれており、認知症と健康な状態の中間にいることを指します。

MCIを早期発見するためのチェックリストを以下にまとめましたので、ご自身やご家族にあてはまる項目があるか確認してみてください。

 

MCIを発見するためのチェックリスト

  • 前と比べて、最近の出来事をすっかり忘れることが増えた
  • 料理の味つけを忘れたり、味が濃くなったりすることがあった
  • ごみが捨てられず、部屋が散らかってきた
  • クチナシやキンモクセイなど季節の香りがわからなくなった
  • 夏にコートを着るといった、季節に合った服が選べなくなった
  • 化粧をしなくなった、身だしなみを気にしなくなった
  • 他人との交流を避け、家に閉じこもることが増えた
  • 気分の浮き沈みが激しく、感情的になった

 

認知機能の低下や日常生活への支障があるかどうかを上記に挙げた項目をもとに、ご自身やご家族で注意深く観察してみましょう。

 

MCIの段階で症状を見分けることができれば、早期に治療できるだけでなく、事前に認知症への理解を深めたり、今後の生活環境の基盤を整えたりすることができます。

 

参照元:厚生労働省 あたまとからだを元気にする MCIハンドブック

 

認知症の初期症状

 

MCIの段階で気づくことができなかったとしても、なるべく早く治療することで、認知症の進行を遅らせる、症状を改善できる可能性があります。

ご家族の異変に気づくためにも、以下でご紹介する認知症の初期症状を確認しておきましょう。

 

認知症の初期症状

  • 同じことを何回も話す、または質問する
  • 物忘れが増え、頻繁に物を探す
  • 前はできていた料理や買い物に手間取る
  • お金が管理できなくなる
  • ニュースや周りの出来事に関心がなくなる
  • 意欲がなくなり、趣味をやめる
  • 怒りっぽい、または疑い深くなる

 

なかでも、ニュースや周りの出来事に関心がなくなる、趣味をはじめとする活動をやめてしまうといった意欲の低下は、認知症の特徴的な初期症状です。

 

参照元:東京福祉局 認知症の基礎知識

 

認知症は顔つきから判断できる?

個人差はありますが、前述した初期症状にくわえて、認知症を顔つきから判断することが可能です。

認知症の一歩手前にあたるMCIの段階でも、顔つきの変化が見られる場合があります。

 

一方で、顔つきの変化が、認知症によるものではなく、ほかの病気にかかっているケースも考えられます。

単に「年齢に伴う変化だ」と侮らずに、日頃からご自身やご家族の顔つきに意識を向けてみましょう。

 

認知症が疑われる特有の顔つき

 

では、認知症が疑われる方の顔つきには、どのような特徴が見られるのでしょうか。

認知症が疑われる方の顔つきの特徴を、以下にまとめましたのでご覧ください。

 

認知症の方の顔つきの特徴

  • ぼーっとしている
  • 口角や眉が下がっている
  • 怒ったような険しい目つきになる
  • 表情が変わらなくなる
  • 顔全体が垂れて見える
  • 活気がなくまぶたがたるんでいる
  • 悲しい・暗い表情になる

 

なお、目つきに関しては、険しい目つきだけでなく、とろんとした眠そうな目つきになる方もいらっしゃいます。

 

ご自身やご家族の表情が、以前と比べて暗く見える、ぼんやりして見えると感じた場合は、要注意です。

 

認知症が表情に影響を及ぼすメカニズム

 

そもそも、認知症になると、なぜ顔つきに変化が表れるのでしょうか。

顔つきが変わる原因には、認知症の行動・心理症状の一つである「BPSD」が関係しています。

 

BPSDとは、認知症の影響で認知機能が落ち、自分の思い通りにいかないことが増えたことによる不安や焦りから、抑うつや妄想、徘徊などを引き起こす二次的な症状です。

この抑うつをはじめとするBPSDの症状によって、顔つきに変化が起こるのです。

 

BPSDの発症には、心理的・身体的・環境的要因の3点が関係しています。

各要因の概要を通して、どのように顔つきに影響するのかを、以下で詳しくご説明します。

 

心理的要因

 

心理的要因によってBPSDを発症すると、意欲の低下や抑うつ状態に陥ります。

 

認知症によって認知機能が低下すると、外部からの刺激に反応しにくくなる、または自分一人でできていた動作が減り、悲観的な感情を抱くようになることがあります。

つまり、自分自身や身の回りの出来事に反応を示さなくなることで、無表情になったり、気分の落ち込みに伴い、沈んだような顔つきになったりしてしまうのです。

 

身体的要因

 

身体的要因である全身の筋肉のこわばりも、顔つきを変化させます。

 

特に“レビー小体型認知症”や、“パーキンソン病”を併発している場合は、顔つきが変わる傾向にあります。

レビー小体型認知症とパーキンソン病に共通するのは、“パーキンソン症状”です。

パーキンソン症状の特徴としては、筋肉が硬くなり、身体を素早く動かせないことが挙げられます。

表情筋が衰え、表情が乏しくなったり、笑うことやしゃべることが減り、口角や顔全体が下がったりすることにつながります。

 

環境的要因

 

日常生活がワンパターン化する環境的要因によっても、顔つきは変わります。

 

特に認知症が進むと、食事・入浴・排泄といった生活に必要最低限の行動だけを繰り返し、刺激がなくなります。

 

しかし、日常生活に刺激がなくなるのは、認知症だけではなく、年齢とともに仕事や家庭生活が安定すると、同じ行動パターンを繰り返すようになる方も多いのではないでしょうか。

このように、新しい刺激が入らなくなることで脳の機能が低下し、無表情になるといった顔つきに変化が生じるのです。

 

認知症の進行を遅らせるために

 

ここからは、認知症になるリスクの低減や、進行を遅らせるためにできることをご紹介します。

 

認知症の原因となる認知機能の低下を抑えるうえで決め手になるのは、脳の活性化です。

高齢者や認知症を患っている方は、日常生活が一定になりがちですが、さまざまな活動や外部との接触を図ることで脳に刺激を与え、豊かな表情を取り戻すことが期待できます。

 

脳を活性化する方法としては、「よく笑うこと」が挙げられます。

認知症予防として、笑うことが重要視されている理由は以下の3点です。

 

認知症予防に笑いが重要視されている理由

  • ストレスの軽減が期待できるから
  • 脳の酸素・血行不足を防ぐことができるから
  • 海馬の活性化につながるから

 

ストレスの軽減や脳の血行促進は、脳の萎縮を防ぎ、海馬の活性化により、記憶機能を向上させることができます。

 

笑うことを習慣づける方法としておすすめなのが、レクリエーションや回想、表情筋トレーニングです。

イントロクイズや連想ゲームなどのレクリエーションや、思い出の写真を振り返る回想をご家族や介護者と行えば、自然と笑顔が生まれます。

また、表情筋のトレーニングを習慣化すれば、暗くなってしまった表情を改善することができ、口角を上げるだけでも、笑顔と同じ効果を得られるといわれています。

 

認知症の進行を遅らせる、あるいは予防するために、ぜひ笑う習慣を取り入れてみてください

 

認知症の疑いがあると無表情や口角が下がるなど、顔つきが変わる

 

今回は、認知症の疑いがある方の顔つきの変化についてご紹介しました。

個人差はありますが、顔つきの変化は認知症の初期段階で確認することができます。

 

特徴として、以前と比べて表情が乏しくなった、顔全体あるいは一部が垂れて見えるといった変化が挙げられます。

 

顔つきの変化以外にも、周囲に関心を示さなくなったといった意欲の低下をはじめとする、初期症状をご紹介しました。

日頃からご自身やご家族の様子をよく観察し、認知症を早期に発見しましょう。

 

ルネクリニックでは、再生医療を通して、「自己修復能力」を最大限に生かした認知症の治療を提供しています。

まずはカウンセリングにて、みなさまのお悩みをお聞かせください。

 

 

① 治療方法

治療薬を鼻腔内に1滴ずつ垂らし、迅速に脳内に薬を届ける治療法です。                             痛みはなく、仰向けの状態で30分程度の治療時間を要します。

 

② 副作用リスク

・アレルギー反応などを伴う場合がございます。

・妊娠中や妊娠の可能性がある場合は安全のため施術を受けることができません。

・本療法は医療水準として未確立なものであり、効果の点で不確実性を伴います。

 

③ 連絡先

ルネクリニック 東京都千代田区大手町1-1-3 大手センタービル14階                             TEL:03-6810-2295

 

④ 費用

本治療は保険適用のない自由診療となります。                                       297,000円(税込)※診断により変動する可能性があります。

 

⑤ 入手経路

治療薬には、ドナースクリーニングを2回相当実施した日本人の乳歯歯髄・臍帯由来の幹細胞を、特定細胞加工物製造許可施設にて培養・製造したものを用いています。

 

⑥ 効能に関する国内の承認機器・薬剤の有無

効能に関する国内の承認薬剤はありません。

 

⑦ 安全性に関する諸外国の情報

安全性に関する諸外国の報告はありません。※想定できないリスクがある可能性があります。

 

⑧ 未承認である旨

この治療で使用される薬剤は医薬品医療機器等法上の承認を得ていない未承認薬です。

 

⑨ 未承認薬・機器

未承認薬・機器には、公的救済制度(医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度)の適用はありません。

 

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