変形性膝関節症は必ず手術になる?主要な手術方法も解説
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変形性膝関節症は、初期段階こそ少しの痛みで済むものですが、症状が進行すると歩行すら困難になる場合があります。
そのように聞くと、変形性膝関節症の治療には手術が必須に思えますが、実際にはどのような治療方法が適しているのでしょうか?
本記事では、変形性膝関節症における手術の必要性や、主流の手術方法3種類を解説します。
後半では、近年注目を集めている“再生医療”も紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
変形性膝関節症は手術が必要?
「変形性膝関節症になったら手術を受けないといけないのかな……」と不安に思われている方もいらっしゃるでしょう。
しかし実際は、変形性膝関節症を発症したとしても、手術を受けずに済む場合もあります。
変形性膝関節症の治療では、まず痛みや炎症の軽減を目的とする保存療法を実施します。
この保存療法で症状の軽減が認められなかった場合、あるいは症状が重度の場合にのみ、手術が検討されるというのが一般的な流れです。
その検討の際も、痛みの程度や日常生活の不便さ、患者様の年齢やお仕事の内容などが総合的に考慮されます。
なかでも重要視されるのは、痛みが日常生活に与える影響の程度です。
症状自体は重症でも、日常生活に支障をきたしていないなら、手術にならない可能性が十分にあります。
とはいえ、変形性膝関節症は進行性の疾患であるため、時間が経つとともに日常生活に支障が出始めるかもしれません。
その場合には、次項にて紹介する手術方法のいずれかを受ける必要が生じます。
変形性膝関節症の手術方法
変形性膝関節症の手術方法としては、主に以下の3つが挙げられます。
それぞれの内容や効果を確認していきましょう。
関節鏡視下手術
関節鏡視下手術(かんせつきょうしかしゅじゅつ)では、関節内に残った半月板や軟骨の破片を除去したり、軟骨の表面を滑らかにしたりするなどの処置を行います。
関節内の環境を整えて、症状を緩和させるのが目的です。
この方法では、まず膝の皮膚の一部を数mm切開して、そこから関節鏡を挿入し膝内部を確認していきます。
そこで確認した状態に応じて、軟骨の破片や損傷している部分を取り除いていく、という流れです。
また、そのほかの症状が確認できた場合は、そのまま適切な処置を実施することも可能です。
たとえば半月板が断裂しているのであれば、縫合術によって治療します。
この関節鏡視下手術では膝を大きく切開する必要がないため、患者様にそれほど負担がかかりません。
入院期間も3日~1週間ほどと長期間ではなく、日常生活にも大きな支障をきたさずに変形性膝関節症を治療できます。
ただし、この手術では変形性膝関節症の根本的な改善は叶いません。
あくまでも一時的な症状の緩和が目的であることは、留意しておきましょう。
高位脛骨骨切り術
変形性膝関節症を発症すると足がO脚やX脚状態になり、膝の外側や内側にばかり体重がかかるようになってしまいます。
この状態を解消するための手術が、高位脛骨骨切り術(こういけいこつこつきりじゅつ)です。
最初に、膝下にある脛骨の一部をくさび型やアーチ型に切除し、重心が膝の中心にくるように調整します。
調整が完了したら切除した部分に人口骨を挟み、金属プレートで固定して手術は完了です。
この手術のメリットは、自身の骨の大部分を残したまま、変形性膝関節症の影響を軽減できるという点です。
膝の曲げ伸ばしも手術前と同じようにできるため、動きが制限されることもありません。
「手術後もスポーツを楽しみたい」「同じ仕事を継続したい」とお考えなら、高位脛骨骨切り術を検討しましょう。
一方で、骨を切る関係上、回復までに時間がかかるというデメリットもあります。
骨が完全にくっつくまでに約2か月かかるうえに、その後もリハビリを継続しなくてはなりません。
さらに、手術から1年ほどで金属プレートの抜去を行う必要もあるため、体力面で不安の残る方はほかの手術方法を受けるのがよいでしょう。
人工膝関節置換術
人工膝関節置換術は、変形性膝関節症が進行しており、骨にまで影響が及んでいる場合に適した手術です。
変形した膝軟骨の表面を薄く削り、ステンレスやセラミックなどの材質で形成された人工関節に置き換えます。
置換範囲が関節全体に及ぶか否かで手術の種類が分かれているものの、問題のある箇所がなくなり、痛みをほぼなくせる点は共通しています。
外科手術となるため患者様にもある程度の負担がかかってしまいますが、体力面で問題なければご高齢の方でも受けることが可能です。
3~4週間の入院、およびその後のリハビリを終えれば、違和感なく歩けるようになります。
ショッピングや旅行のほか、強度の低い運動も難なく楽しめるのもうれしいポイントです。
ただし、耐用年数を迎えたら再手術が必要になる点は覚えておきましょう。
耐用年数は約15~20年といわれていて、すぐに気にする必要はありませんが、長期でみた場合、いずれは再手術しなくてはならない時期が来る可能性がございます。
また、人工関節がずれたり、摩耗したりした場合にも新しい人工関節に再置換する必要があります。
変形性膝関節症の進行度と手術方法の関係
変形性膝関節症の進行度によって、必要となる手術方法は変わります。
症状の進行度と前項で紹介した3つの手術方法の関係は、以下の通りです。
変形性膝関節症の進行度と3つの手術方法の関係
関節鏡視下手術 | 高位脛骨骨切り術 | 人工膝関節置換術 | |
症状の進行度 | 初期 | 中期 | 末期 |
入院期間 | 約1週間 | 約4~5週間 | 約3~4週間 |
メリット | 身体への負担が少ない | 手術後も運動や仕事を続けられる | 痛みをほぼなくせる |
デメリット | 一時的な対処しかできない | 長期間のリハビリが必要になる | 人工関節の交換が必要になる |
どの手術方法にもメリット・デメリットは等しく存在するため、状況に応じてご自身に合ったものを選ぶ必要があります。
ですが、基本的には症状の進行度に合わせて選ぶのが定石です。
初期~中期では、関節鏡視下手術と高位脛骨骨切り術のどちらかを、末期の場合は人工膝関節置換術を受けることとなります。
もちろん、患者様のご意向によっても手術方法を選ぶことは可能です。
いずれにせよ、医師の説明をきちんと聞き、各手術方法のメリット・デメリットを把握したうえで決めることが大切です。
変形性膝関節症は手術以外で治療できない?
手術によって変形性膝関節症を治療できることは確かですが、体力面や健康面の理由から、手術を受けるのは避けたい方もいらっしゃるでしょう。
薬物療法やヒアルロン酸注入といった保存療法を続けることも可能ですが、これらは一時的な対処に過ぎないため、変形性膝関節症を改善することはできません。
そこでおすすめしたいのが、再生医療です。
再生医療とは、機能の損なわれた組織や臓器を、細胞のもつ再生力を利用して修復する治療方法のことです。
変形性膝関節症にも応用されており、切開の伴う手術なしでも症状を改善できると期待を集めています。
また治療に用いられる細胞は、患者様自身から採取したものがもととなっているため、重篤な副作用やアレルギー反応も出にくいとされています。
「身体に負担をかけずに変形性膝関節症を改善したい」とお望みの方には、まさにうってつけの治療方法です。
なお当院ルネクリニックでも、幹細胞を利用した再生医療による、変形性膝関節症の治療を実施しております。
変形性膝関節症を効果的に治療したいのであれば、ぜひ一度ご来院ください。
変形性膝関節症を再生医療で治療したほうがよい人の特徴
再生医療は、具体的にどのような方に適しているのでしょうか?
以下のいずれかに該当するのであれば、変形性膝関節症の治療方法として再生医療を選ぶことをおすすめします。
切開したくない人
再生医療での有効成分の投与は、注射器や点滴によって実施されるため、膝を切開する必要はありません。
「切開せずに治療したい」「傷跡をあまり残したくない」とお考えの方でも、問題なく受けることができます。
また、成分投与後、早い段階で普段通りの生活を送れるようになります。
手術に適応できない人
諸事情により手術を受けられない方が変形性膝関節症を治療する選択肢としても、再生医療は有用です。
薬剤アレルギーや骨粗鬆症、関節の神経の問題などがあると、手術を受けたくても受けられない場合があります。
しかしそういった方であっても、再生医療なら治療を受けられる可能性が残されているのです。
もし上記の理由で変形性膝関節症の治療を諦めていたのなら、これを機に再生医療での治療を始めてみてはいかがでしょうか。
人工関節を避けたい人
人工関節に置換したことから生じる制限を避けたいのであれば、再生医療で治療するのが望ましいでしょう。
先に紹介した人工関節は、変形性膝関節症を根本的に治療できるものの、激しい運動はできない、膝を深く曲げられないなどの制限が生じるものです。
スポーツ選手や仕事で足腰が重要になる方だと、そうした制限が大きな障害となってしまいます。
一方で再生医療なら、人工関節に置換せずとも変形性膝関節症を改善できる可能性があります。
運動性を損なわずに膝の状態を改善したいなら、再生医療を検討してみてください。
変形性膝関節症では、症状や患者様の要望によって手術の有無や方法が決まる
今回は、変形性膝関節症の治療で手術が必要となる基準や、主流の手術方法3種類を中心に解説しました。
変形性膝関節症では、症状の進行状況や普段の生活・お仕事の状況など、さまざまな要素が考慮されたうえで、必要であれば手術が行われます。
また、手術を受ける際は、医師の説明を聞きメリット・デメリットをきちんと理解したうえで、ご自身に合った方法を選択することが大切です。
もし手術以外の治療方法をお探しなら、入院・手術が不要なルネクリニックの幹細胞治療をご検討ください。
再生医療を長年研究してきた医師がサポートにあたり、患者様一人ひとりのペースに合わせて治療を進めさせていただきます。
① 治療方法 患者様ご自身の脂肪組織に含まれている幹細胞を取り出し、培養した上で注射により患部に投与する治療です。 ② 副作用リスク ③ 連絡先 ④ 費用 ⑤ 入手経路 ⑥ 効能に関する国内の承認機器・薬剤の有無 ⑦ 安全性に関する諸外国の情報 ⑧ 未承認である旨 ⑨ 未承認薬・機器 |